「板倉の家」は、戦後大量に植林され伐期を迎えた杉を有効活用し、丈夫で長持ちする、温湿度の安定したすまいとして、民家の再生を提唱する筑波大学・安藤邦廣教授らの長年の研究によって開発された「板倉構法」の家です。板倉構法で建てられます。板倉構法とは、正倉院や伊勢神宮などに代表される、日本古来の伝統的な建築技術から生まれました。
4寸角(12cm角)の柱や太い梁の溝に、厚さ30mmの国産材を落とし込んで壁をつくります。
ビニールクロスやベニヤを貼らずに、床・屋根野地も国産材をそのまま化粧材として仕上げます。
その結果、家をすっぽり杉板で覆う、自然素材のさわやかな空間が生まれます。
板倉構法の外壁は30mm厚の杉板の片面に24mm厚の木摺りを直交に張り合わせます。このことで剛性が高まり、平成17年9月、地震の揺れに対する壁の強度を表す「壁倍率」が基準値の2.2倍という木造住宅では高い評価の性能認定を国土交通大臣から取得しました。 耐震性が高く、粘り強く復元性があり、崩壊を生じさせない安全・安心な構造であることが実証されました。
30mm厚の杉板の片面に24mm厚の木摺りを直交に張る板倉構法の外壁は、総厚54mm以上の「燃えしろ」となり平成19年5月「防火構造」の国土交通大臣認定を取得しました。 これにより法22条区域の3階建以下や準防火地域内の2階建以下の住宅でも板倉構法で設計・施工する事が可能になりました。
一般社団法人日本板倉建築協会会員